不動産売却をするときに、神棚や仏壇をどう処分すればいいのかわからず困る方が多いようです。
新しい家に持っていっても場所がない場合や、相続した家を売却するのにあわせて処分したいと考える人は、決して少なくありません。
そこで今回の記事では、不動産売却をする際、神棚や仏壇をどう処分すればいいのかを解説します。
まずは、不動産売却で神棚や仏壇を処分する必要があるときの注意点を解説します。
神棚や仏壇は供養してから処分しよう
不動産売却に際して神棚や仏壇を処分するときには、きちんと供養してもらうようにしましょう。
神棚や仏壇については、粗大ゴミとして処分しても、実はとくに問題はありません。
しかし、道徳上では決して褒められる行為ではないでしょう。
また、自分の先祖の魂が宿る仏壇や、神様が祀られている神棚をゴミ同様に扱うことは、心情的にできない人がほとんどではないでしょうか。
できる限りは、開眼供養などをしっかりと行ってから、廃棄するようにしてくださいね。
仏壇を処分するときの注意点
仏壇は神棚よりもモノが多く、扱いが少々複雑です。
ここでは不動産売却に際し、仏壇を処分するときの注意点を、2つ解説します。
●仏具もあわせて処分する
仏壇には、線香を立てる香炉や、ろうそくを立てる燭台、花を供えるための花立てなどいろいろなものが置かれています。
備えられた仏具についても、仏壇と一緒に供養したうえでまとめて処分するようにしましょう。
●位牌は処分方法を話し合う
仏壇を廃棄するときに、もっとも処分に困るのが位牌です。
位牌には故人の戒名や亡くなった年月日などが記されていて、亡くなった人の魂が宿るとされている場所です。
仏壇は場所を取るから処分するしかない場合でも、位牌は小さなものなので手元に残す人も多くいます。
位牌については、家族と話し合ったうえでどのように扱うかを決めることをおすすめします。
処分する場合は、仏壇と一緒に魂を抜いてもらってから、廃棄しましょう。
●お寺に供養をお願いする場合の料金はあらかじめ確認しておく
仏壇や位牌の供養や処分をお寺にお願いする場合には、1つ注意点があります。
それは、かかる費用をあらかじめ確認しておくことです。
仏壇の処分を依頼するとなると、なんとなく値段が聞きづらいと感じる人が多いようです。
仏壇や位牌の処分については、受け付けているお寺でも料金をオープンにしていないケースが多く、自分で確認する以外ありません。
なんとなく聞けないまま処分してもらい、請求書を見て驚くことのないように、費用はきちんと確認するようにしましょう。
ここからは、実際に不動産売却時に神棚や仏壇を処分する具体的な方法を説明します。
神棚の処分方法
まずは不動産売却に際して神棚を処分する4つの方法を見てみましょう。
●神社で祈祷をしてもらう
●お札を神社へ返納する
●自分でお焚き上げ・廃棄処分する
●専門業者に依頼する
順番に解説していきます。
神社で祈祷をしてもらう
不動産売却時に神棚を処分するときには、神社で祈祷してもらうことが可能です。
神棚の処分を受け付けている神社では、祈祷受付所で「神棚処分の祈祷」を申し込み、費用を支払います。
その後祈祷殿や祈祷所において祈祷がなされますが、立ち会いできる場合もあります。
お札を神社へ返納する
神社によっては、神棚の祈祷は不要と考えるところもあります。
そういったところでは、神棚に入っている「お札」のみを返納します。
神社の「お札返納所」や「納札所」などに神棚のなかのお札を持っていき、返納しましょう。
自分でお焚き上げ・廃棄処分する
神社によっては、神棚もお札も祈祷は不要で、そのまま処分してもいいとするところもあります。
「神棚そのものに神様の魂が宿っているわけではない」と考えることがあるためです。
その場合は、そのまま廃棄処分するか、自分でお焚き上げするといいでしょう。
専門業者に依頼する
自分で処分できない事情があるなら、専門業者に依頼するのも1つの方法です。
そういった業者は「供養じまい専門業者」と呼ばれます。
業者に神棚を送ることで供養したうえで処分してもらえるので、検討してみるといいでしょう。
つづけて不動産売却に際して仏壇の処分方法を、4つ紹介します。
●お寺に処分を依頼する
●仏壇店に依頼する
●不用品回収業者に依頼する
●自分で廃棄処分する
それぞれ説明します。
お寺に処分を依頼する
お寺によっては、開眼供養をしたうえで仏壇の処分をしてくれるところも、少ないながらもあります。
開眼供養とは、仏様の魂を抜くために行われる儀式です。
お墓を管理してもらっている菩提寺に相談してみるといいでしょう。
仏壇店に依頼する
仏壇店でも、処分してくれるところがあります。
仏壇店によっては、先にお寺で開眼供養だけを済ませてほしいというところと、開眼供養までしてくれるところがあるので、相談してみましょう。
不用品回収業者に依頼する
大型家具などと同様に、仏壇を引き取ってくれる不要品回収業者もあります。
こういった業者も、供養してくれるかどうかはケースバイケースです。
引き取りはするが供養はしないところなら、お寺で供養だけ済ませておくようにしましょう。
自分で廃棄処分する
仏壇は自分で粗大ゴミとして処分することもできます。
ただ、自治体によってはゴミとして扱っていないこともあるので、事前に問い合わせをしておきましょう。
ゴミとして出す場合にも、お寺に供養をしてもらってから処分することをおすすめします。
まとめ
不動産売却時に神棚や仏壇を処分する必要があるときの、注意点や処分方法などを紹介してきました。
不動産売却に際して神棚や仏壇を処分するときには、そのままゴミとして出すことに問題があるわけではありません。
しかし、道徳的にもできる限りの供養を行うことをおすすめします。
今回の記事を参考に、神棚や仏壇の処分方法を検討してみてくださいね。